5月のBioceuticalsのリサーチシンポジウムで、学んだPANDAS(パンダス)という神経精神障害。

お恥ずかしながら、その時に初めて耳にしましたが、子供達に突然現れる自己免疫系の神経障害だそうです。

それまでは普通に生活をしていて、何の問題もなかった子供に、ある日突然脅迫症障害やチックの症状が現れ、いきなりお漏らしや、悪夢にうなされるようになったり、それまでは穏やかな性格の子が突然凶暴になったり、食欲が旺盛になったり、拒食症になったりと、熱が出たり、発疹が出たり、目に見えるような症状が一切ないため、親御さんとしては、『この子突然どうしちゃったんだろう?』と戸惑う事が多いようです。

お医者さんに行っても、一時的な事だとか、子供の性格の問題だとか、しつけや育児の仕方に問題があると言われてしまう事もあるらしく、正確な診断をしてくれる小児科医はまだまだ少ないようです。

今子供の精神障害や、発達障害はうなぎ登りに増えており、CDCによると2014年の時点で68人に1人が自閉症スペクトラムと診断され、特に男児にその発症率が高い事で知られています。
アメリカでは、特に発症率が高いのが、カリフォルニア州の中でもシリコンバレーや、ニュージャージー州だそう。
地域性があるというのがとても興味深いところです。

アメリカではPANDAS(パンダス)を持つ子供が、推定で200人に1人以上いると言われ、誤診断も含めるとその数は氷山の一角のなのでは?と言われています。

PANDAS(パンダス)は、溶連菌感染から始まるそうで、そこで早くに発見をして抗生物質で治療をすれば、症状の悪化を防ぐ事ができ、完治が望めるそう。

ただしそこで診断が遅れた場合、免疫異常を起こし自己免疫疾患となると、根治が難しくなってしまいます。

症状が現れてすぐに、咽頭のスワブ検査をして溶連菌反応があれば、ここで抗生物質の投与をする事で完治する事ができるので、なるべく早めに気づく事が大切。

My Kid Is Not CrazyというPANDASに関するドキュメンタリー映画がこれからアメリカで上映されるそうで、シンポジウムでは、その予告編を見ましたが、突然変わってしまった子供達に戸惑う親の姿、自己免疫疾患まで進んでしまうと、人格が全く変わってしまった子供達の面倒を見る事になり、両親の人生も激変してしまいます。

以下のリンク先より、英語ですが予告編が見れます。
➡︎ My Kid Is Not Crazy

予告編を見て、涙をしている参加者も多かったです。

子供の病気って本当に辛い。

昨日の事件で、机の脚から娘の指を抜くために、電動ノコギリを使ったのですが、恐怖におののいて涙する娘を見ているのは非常に辛く、指チョンパになりませんように、と娘の手を握りながら、涙ながらにひたすら祈りました。

親心として、こういう時は変わってあげられたらいいのに、と思いますよね。

さて、溶連菌感染によってPANDASにならない子供達も当然いる訳で、それは遺伝によったり、もともと免疫がおかしかったりするとやはり自己免疫疾患を起こしやすくなるので、体質によるそうです。

溶連菌で喉が痛くなったり、発熱したりって子供ならよくある事。
それがそれで留まらないケースがあるという事を知っておくといいかもしれません。

さてPANDASやその他自己免疫疾患にならないために、子供の免疫バランスを整えるには、どうしたらいいか?

それはやはり腸内細菌バランスを整える事が一番てっとり早いようです。

その他にも、免疫バランスを整えるためにした方がいい事をアメリカの小児科医のエリサ・ソン先生がおっしゃっていたので、ここに簡単にまとめます。

1.プロバイオティクスやプレバイオティクス等の摂取で、腸内細菌バランスを整える事

2.リーキーガットやディスバイオーシス(腸内細菌バランスの乱れ)を防ぐ事

3.2を防ぐために、化学調味料や人工着色料等の添加物を避ける事

4.2を防ぐために、重金属や環境ホルモン等の毒素量を減らす事

5.子供とマインドフルネス瞑想を実践

子供とマインドフルネス瞑想をするだなんて、新しいコンセプト!とビックリしましたが、ココロとカラダのバランスを整えるためにも、とても重要なことだそう。

特に現代っ子は、スマホやi Pad等に触れる時間が多く、自然と遊ぶ時間が激減しています。

知らず知らずに、あれって相当子供にとってはストレスになっているそうです。

なので、あえて自然に触れる時間を作ってあげて、マインドフルネス瞑想を子供と一緒にして、海の音を聞く事、風の音を聞く事、木や葉っぱの匂いを嗅ぐ事、太陽の暖かさを感じる事等、“今を感じる”という事がとても大切。

たまには泥んこになって、大自然の中で自由に遊ばせてあげたり、お散歩の時に立ち止まって、『ねえ、この花を観察してみようか。どんな香りがして、どんな触り心地かな?』と質問してあげるのも良いそうですよ。